余白を楽しむ

 

友人にプレゼントするために手放してからもう随分経つのだけれど

最近になってまた無性に読みたくなって

再度手に入れた

杉浦日向子『粋に暮らす言葉』。

 

江戸風俗の研究家だった杉浦日向子さんが亡くなられた後

ご家族の監修の元で出版されたこの本はさながら

杉浦日向子さんの粋な言葉が詰め合わさった幕の内弁当のようである。

なんというか

よりどりみどりの気軽さやお得感があり

それでいてどれもが魅力的でとにかく

心に美味しく

味わい深いのである。

 

多分

江戸という文化や風俗を通して杉浦日向子さんが見つめていた

生きることとか死ぬこととか

そういうのもひっくるめた暮らし

それに対する美意識が軽やかで優しいから

右往左往しながらもエヘヘって

頭ポリポリしながら生きてていいんだな

と思わせてくれる。

 

そして

ユーモアとか好奇心とか

或いは無駄と言われてしまうようなものとかが

実は

人の心や暮らし

それから文化とか

人と人との関わり合いとか

そういうものの豊かさにつながるとても大切なことだと

あらためて気づかせてくれる。

 

人は誰だって

死ぬまで生きるだけなのだ。

 

正面突破が難しいとき

さかさま

ななめ

いろんな方向からものごとを眺めてみれば

いつでも

どんな時でも

余白の中にある “ちょっとしたオモシロ” を見つけられるよと

カラカラと明るく笑いながら

気楽に生きていく知恵を授けてくれている気がする。

 

 

 

著  / 杉浦日向子、監修 / 鈴木雅也・鈴木弘子 『粋に暮らす言葉』イースト・プレス、2011年

 

 

 　　　　
 　　
 　　

コースター ｜ 瑠璃 × マンゴー

 

おうち時間が楽しくなるコースター（４枚セット） です。

 

星が見える夜空のような瑠璃色の青と、マンゴーのようなオレンジ色を掛け合わせました。
縮絨の際にそれぞれの色が混ざり合い、毎回異なる１点ものの風合いに仕上がります。

※縮絨とは、羊毛表皮にある鱗状のスケールといわれる部分が湿度や摩擦などによって絡み合いフェルト化することです。

 

 

 

 

 

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コースター ｜瑠璃 × マンゴー