ブックカバー | 黒鍵と、小池龍之介『考えない練習』
お散歩のススメ
ぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐる
終わりのない思考にとらわれてしまうことがある。
反芻思考と言うらしい。
もう絶対考えないぞ!
といくら鼻息荒く決意してみたところで
気がつくとまた考えちゃってる。
刺激をちょうだいもっともっとと
脳が蜜をぶら下げている。
あぁもうやだやだ。
こんな思考反射はポイっとしちゃいたい。
なんかこのぐるぐるを解消するいい方法がないかなと思い
散歩に出かけることにした。
今日は幸い梅雨の晴れ間。
近所には
どこに繋がっているのかわからない路地がたくさんある。
今日は行ったことがないところまで行ってみよう。
近所の神社の前を通り過ぎ山の方へ。
すると
民家を抜けてひらけたその先に突然
鬱蒼と茂る木々に覆われ
山の中に消えていくように伸びる階段と
その手前には
藤棚のアーチがかかった小さな古い橋。
吸い込まれるようにその橋のたもとに立って耳を澄ますと
水が流れる音
風の音
葉っぱが揺れる音が聴こえる。
気がつけば
ぐるぐるのモヤモヤは晴れていた。
散歩作戦、大成功。
目を閉じて
真っ暗な瞼の中に浮かぶあの場所を思い出すだけで
心がうっとりできちゃう。
いつの間にか染みついていた脳のクセ
それを
ひとつづつゆっくりとほどいていこう。
バイバイぐるぐる。
著者 / 小池龍之介 『考えない練習』小学館、2014年
ブックカバー | 黒鍵
本に寄り添う柔らかさと機能性を備えたシンプルなデザインのブックカバーです。
黒鍵のように混じり気のない黒色をベースに、下部にナチュラルウールのグラデーションを配しています。
縮絨の際にそれぞれの色が混ざり合い、毎回異なる1点ものの風合いに仕上がります。
※縮絨とは、羊毛表皮にある鱗状のスケールといわれる部分が湿度や摩擦などによって絡み合いフェルト化することです。
アイテムについて詳しくはこちら
ブックカバー | 黒鍵
関連情報